私がサラリーマン探偵時代に、この様な事がありました。
とある40代の男性がターゲットで、その妻が依頼者です。
妻は「夫が〇〇の事に関して頑固で私の考えを理解してくれないから、夫の考え方を変えてほしい」という依頼をしてきました。
会社の同僚や上司は「そんなの無理でしょ。そんな依頼受けたとしても、やる事ないでしょ。お断りした方がいいよ」と私に忠告してくれましたが、当時から心理分析が趣味だった私は「可能だ」と判断して依頼を受けました。
私は「依頼者である奥さんの考えを理解してくれないのは、奥さんから直接言われるからだ。本人から直接言われても心に響かないんだ。だから、全然関係ない第三者から言われないと素直にその考えを聞くことが出来ないんだ」と考えたのです。
この理論は、「関節強化」というテクニックです。
今だからこそ、このやり方が関節強化という心理テクニックだという事はわかっていますが、当時はその心理学用語は知りませんでした。
知りませんでしたが、直感的・経験的にそう確信していたのです。
そこで私は一つの簡単な作戦を思いつきました。
「第三者がターゲットに近づいて、何度も何度も、依頼者の奥さんの考えの方が正しいというような話を自然に聞かせる事が出来れば、ターゲットの考え方も変わるはずだ」と。
そしていざその調査・工作が始まると、私は2人の調査員にまずターゲットの行動パターンを調べるように指示を出しました。
すると、ターゲットが帰宅時や通勤時に毎回使う駅やホームが判明し、また電車のどのあたりに乗るのかもわかりました。
その後、私は調査員にこう指示を出しました。
「ターゲットと同じ電車の同じ車両、ターゲットのすぐ近くに乗って、依頼者(奥さん)の考え方は正しいという話をしまくってくれ」と。
調査員もそんな調査はやった事がなかった様子で、「そんなんでいいんですか?」と私に質問してきましたが、「もちろん。それがとても重要なんだ」と説明しました。
個人情報保護のために詳細は伏せますが、その奥さんと旦那さんの考え方の違いとは、例えるならば「子育てに関する意見の相違」みたいなものでした。
旦那さんはこう子育てをしたいと思っている。
奥さんはこう子育てをしたいと思っている。
でも旦那さんは少しも奥さんの子育て方針に理解を示してくれない。
例えるならばこの様な状況だったのです。
さて、2人の調査員は私に指示に従って、通勤時や帰宅時にターゲットの近くに立って。、
「子育てはこうした方がいい」
「俺は親にこう育てられて本当にダメになった」
「俺の友達もこう育てられてグレてしまって不良になった」
「やっぱり子育てはこうしないと子供を不幸にしてしまう」
という「奥さんの子育て理論を支持する様な会話」を、他人のふりを装って4、5日に渡ってし続けたのです。
これは「実地」「リアル」の工作・調査活動ですから、1回(1日)あたり10万円近い費用が掛かります。
これは私も明確に覚えていないのですが、
確か調査料金70万円ほどをいただいて、
2日をターゲットの行動パターン調査に、
そして残り5日を「依頼者の考えをターゲットの刷り込む工作」に使ったと思います。
そうしましたら、最後の工作が終了して数日経過した時、依頼者から連絡がありました。
「あんなに頑固だった旦那が私の考えを理解してくれました!!凄いですね!!本当に信じられない気持ちです!!嬉しいです!!」と、大喜びで電話がかかってきたのです。
この時私は確信しました。
人の考えは、外部からの操作で変えられるんだ、と。
そして同時に恐怖もしました。
「探偵という職業は、人の考え方すら変えてしまう事ができるのか」と。
ネット復縁工作は、これを「ネット・SNS」でやるのです。
効果があるに決まっていますよね?
ネット復縁工作の効果に関しては前回の記事でわかって頂いたと思います。
今回は、それを補足する追記を一つ。
あなたは、復縁を目指し始めて色々と復縁を調べていく中で「冷却期間」という言葉を知ったと思います。
その時あなたはどう思いましたか?
「冷却期間に本当に復縁効果があるのかな?」と思いましたよね?
最初は「すんなり100%同意できなかったはず」です。
でも、一度「復縁には冷却期間が効果的だ」という情報が頭に入ると、インターネットで復縁を調べるたびに「復縁には冷却期間が必要だ」という情報をたくさん目にする様になってきたはずです。
「冷却期間が重要」という本当かウソかわからない情報でも、一度それを意識し始めてしまうと、ずっとそれを意識し続けてしまうのです。
ずっと意識してしまうから、「冷却期間には効果がある」という情報に敏感になってしまったのです。
これがまさに復縁工作の効果です。
復縁工作員がSNSサイトであなたの元彼や元カノンい対して、
「別れた相手は反省して凄く良い人になっているかもしれないから、別れた相手からLINEが来たときには無視せず返事した方がいい」
とか、
「相手の嫌な性格を見つけてすぐ別れるのは簡単だけど、それでも相手の良いところを見つけてその相手と交流を持ち続けた方がいい」
などという投稿をしたとします。
あなたの元彼や元カノがそれを読んでも、最初は「そうかな?それは違う気がするなぁ」と思うかもしれません。
あなたが「冷却期間って本当に復縁に効果があるのかなぁ」と思ったのと同じようにです。
しかしその後、あなたの元彼や元カノは、その「復縁した方が人生ハッピーになるよ!」という主張を意識し始める事になるのです。
その時に、あなたが今までとは別人の様に男らしくカッコ良くなっていたり、美しくセクシーになっていたとしたら?
相手は、
「本当だ...前よりカッコ良くなってる」
「本当だ...前よりセクシーで大人びている」
と感じて、復縁工作員の主張が正しいかもしれないと思い始めるのです。
どうでしょう?
復縁工作には、普通には手に入らない大きな復縁効果がある事がわかって頂けたと思います。
その上で復縁に成功しやすいタイミングを見計らって相手にアクションを仕掛けていきましょう。
相手に復縁アクションを仕掛けるタイミングについてはこの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。